【頭皮のべたつき・乾燥】かゆみの原因はどこから?
「肌のバリア機能」が低下すると「かゆみの原因」に
私たちの皮膚には、乾燥や紫外線などの外部の刺激から肌を守ってくれる「バリア機能」が備わっています。
体内の潤いを蓄え、油分の蒸発を防ぐ役割もこなす「肌のバリア機能」は、肌の表面にある0.02mmの「角層(角質層)」が担っています。
このバリア機能がなんらかの影響で低下すると、肌は潤いを保てずに乾燥してしまいます。
乾燥した肌がかゆみを感じやすくなっているのは、刺激を感じる神経が通常より肌表面に近くなっていて、外部からの刺激物質に敏感で、そのためかゆみを感じやすくなっているのです。
頭皮のかゆみの原因になる外的要因
肌のバリア機能が損なわれると、かゆみが生じやすくなります。特に、頭皮のかゆみの原因となる主な理由をご紹介します。
- 頭皮の乾燥
- フケ
- 汗の中の刺激物質
- シャンプー時のケア
1.頭皮の乾燥
乾燥した頭皮ではバリア機能が低下し、かゆみを感じやすくなります。
敏感肌がちなのに洗浄力の強いシャンプーを使っていたり、洗いすぎたりしていると、保湿成分が減少してしまいます。
また、頭皮は紫外線やドライヤーの熱風などからもダメージを受けます。
地肌に熱風を当てる時間を減らすためにしっかりタオルドライする、地肌とドライヤーの距離を離すなどといったことで乾燥を防ぐことが出来ます。
2.フケ
頭皮のバリア機能が低下すると、かゆみの他にフケが出やすくなるのも影響のひとつです。
健康な頭皮では「皮脂」と「常在菌(マラセチア菌)」と「肌質」の3つがバランスを保ち、正しいサイクルで肌のターンオーバーが機能しています。
それに対し、フケが出やすくなった頭皮では、そのサイクルが崩れて早まり、通常では目に見えない大きさで剥がれていた角質が、目に見えるくらいの大きさで剥がれてしまい、「フケ」となるのです。
フケは、それそのものが頭皮の刺激となり、かゆみの原因にもなってしまいます。
3.汗の中の刺激物質
バリア機能が低下していると、汗に含まれるごく少量の塩分やアンモニアなども、頭皮にとっては刺激物質になります。
頭皮の炎症やアトピーをすでに抱えている場合は、患部と汗が反応して痛みやかゆみを感じるようになってしまうかもしてません。
蒸れた状態のままにすると肌への刺激や汗管のつまりの原因にもなるため、こまめに拭うか、38~40度くらいのぬるめのシャワーで洗い流すことでかゆみが防げそうです。
4.シャンプー時のケア
シャンプー後にかゆみを感じる場合は、今お使いのヘアケア製品自体が肌に合っていないかもしれません。
元々敏感肌やアトピー性皮膚炎の方は、ご自分の体質に合ったシャンプーかどうか検討することをおすすめします。
また、洗髪時は間違ったケア方法でかゆみなどのトラブルを引き起こしていることもあります。
その多くは、シャンプーのすすぎ残しで刺激物質が毛穴に詰まったり、また洗いすぎで保湿成分の減少などが考えられます。
乾燥・かゆみ・フケで負のループ?
今現在、抱えている頭皮のトラブルはなんでしょうか?
かゆみの方もフケの方も、どちらもという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
というのも、この二つはセットと捉えられることが多いトラブルです。
頭皮のバリア機能が損なわれる原因は乾燥などの外的要因が様々あり、バリア機能が損なわれた頭皮では、刺激物質に敏感になり「かゆみ」が生じ、皮脂と常在菌のバランスを崩し「フケ」が出やすくなり、そしてまた、その「フケ」が「かゆみ」の原因になる刺激物質になる、など、まさに負のループに。
かいてもかゆみは増す。根本の解決を。
かゆみを感じている時、体の中ではヒスタミンなどの「かゆみ物質」が、知覚神経に伝わっていると言われています。
この「かゆみ物質」が出る原因は、「肌をかくこと」もそのひとつであると考えられています。
かゆいから、と肌をかくと「かゆみ物質」は増し、かゆみを感じている部分をかき過ぎてしまい、その部分はさらにバリア機能を失い、刺激物質に過敏になっていってしまうのです。
かゆみに対して、かくのではなく、かかずにいられるよう根本から解決する必要がありますね。